百合と日常

百合コミックを紹介しながら雑多につぶやきます。

甘い恋と切ない恋。おすすめ百合漫画『キミ恋リミット』

こんにちは、昂弥です。

今日紹介するのは、百乃先生の最初のコミックス。もう発売して8年経つみたいですね。しかし、百合漫画としての尊さは失われることもなく今でも僕を魅了してくれました!

『キミ恋リミット』

百合姫コミックス 著者:百乃モト

どんなお話?

片思いの相手を追って、なんのあてもないまま上京してきた園。 会いたくても会えない日々が続いて募る淋しさ…クラブで知り合った紘子と恋に落ち、ひとときの充足を得るが…?さかしまな想いが絡み合う切ない三角関係

「さかしまな想い。」ここに注目してほしいですね。相手を想っているのに自分に正直になれない、仕方のないこととして諦めようとしても、言葉では分かっていても心は正直で流れる涙。切なく甘い百合漫画です。

登場人物たち

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(コミックスより引用)

高校時代から里ちゃんの事が好きで1度は告白している。しかし、里ちゃんは恋愛には興味がなく振られることに。それから年月が経ち、里ちゃんは上京してしまう。里ちゃんと再会するために自分も上京するも会えず、クラブで出会った紘子さんと恋人同士に。

生活、計画大体なにもかもダメダメな主人公でした。でも、そういうダメさがかわいいといいますか、ダメゆえに明るい部分があって一緒にいると楽しい。そういうのが惹かれるキャラでした。こういう子ほど落ち込むときも無理に元気にしてるものですから、こらえられなくなったの時の一粒の涙が切なくて心に響きましたね。

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(コミックスより引用)

里深からの呼び名で「里ちゃん」と園からは呼ばれている。女の子同士の恋愛に対して「無いでしょ」と切り捨てる高校時代の里。「恋愛自体」に興味がなかった節があり本当に大切だと思える存在が誰なのか分かってなかったみたいです。

f:id:ta_kaya:20181031083529p:plain 紘子

(コミックスより引用)

本名は「矢上紘子」。大体、「紘子」って呼ばれてますね。仕事先が里と同じで、携帯の待ち受けを園との写真にしていたことから三角関係の中心人物だと知る。園の事は性別に関係なくこれでもかと愛していることを見せてくれました。そんな紘子さんが報われないのが本当に切ない、、、。

ココが見どころ!

園と里

園は里に振られた後、年月を経て紘子さんと出会うんですがエッチしているときに「里ちゃん」の名前を叫んでしまうほど未練が残ってたんです。紘子さんに勘当され家無しを余儀なくされた園の前に現れたのが里ちゃんで、その行為は園にはとても暖かくて隠さなきゃいけないのにあの時の想いとともに溢れてくるんです。

里は里で高校3年の時園の告白を振ったことの意味を、無自覚でしてしまっていた園への繋がりを知り、園の存在の大きさを知ることになるんですね。

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(コミックスより引用)

失ってから気づく大事なことってありますよね。大体は気づいた時にはもう手遅れでどうしようもなくなってしまうことのほうが多いですが2人の「愛」はしっかりと相手に届き結ばれる。女の子同士の恋愛なんてありえないと思っていた里、でも本当に大切な人ができたらそんな壁は何の意味もなくて繋がっていく2人はとっても尊かったです。

紘子さん視点でも見てほしい

www.yuri-niti.com

この作品は以前紹介したレイニーソングの「くらやみのアスタリスクに出てくる紘子さんと同一人物です。過去の大失恋として語られた話がこの「キミ恋リミット」になります。僕はくらやみのアスタリスクから読んでしまったので、どうしても紘子さん視点で今作を読んでしまいとっても切なくなりました。

クラブで見つけた恋に直球な女の子、興味本位で関わっただけなのにどうしようもなく自分の中で大きくなる。園は紘子さんにとって初めて「好き」がどういうものか知る存在だったんですね。「絶対に手放したくない。」その思いとは裏腹に園の中で里ちゃんが大きくなるのもしっかり感じていたんです。

このキミ恋リミットの終盤では園が2人のもとから居なくなってしまいどこにいるか見当がついたとき、紘子さんは迎えに行く役を里に譲るんです。その諦めなくちゃいけないという決断がどれほど紘子さんにとって悲しいものだったのか「くらやみのアスタリスク」で知っていたので図らずも涙しそうになりました、、、。

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(コミックスより引用)

誰かが幸せになった時、必ず誰かが悲しい思いをしているんだってすごく切ない印象を受けます。キミ恋リミットから読んでいれば、園と里の印象のほうが強く残って紘子さんの事は忘れていたかもしれません。こういう読み方もできるんだって知ることができ、より百乃先生のすごさを知ることが出来たので「くらやみのアスタリスク」に先に出会ったのも何かの運命だったのかもしれませんね。

最後に

園の大切さを知った時、気持ちが一気に膨れ上がるのが分かる里のシーンがすごく好きでした。そして、これでいいんだって諦めようとした園が不意に見せる涙が切なくて、それを見た紘子さんがもう無理なんだって諦め涙するところが悲しくて、ヤバかったです。

百乃先生の作品は本当にどれも評価が高いですね。園と里のその後のお話は別の短編集で見られるそうなのですがそのコミックの入手法が現在分かりません。Amazonさんでは取り扱いしてない状況で、、、手に入れることが出来たらまた紹介します。

幸せな2人の愛のお話、別の見方をするとそれは切ない物語になる。最低2回は読んでもらいたいですね。読んだ後は「レイニーソング」もお楽しみください。では。